風車鞠 ~ふーしゃまり~

暴走剣士と大食い巫女とクールな農家がECOで繰り広げる冒険と物語っぽいもの。 こっそりひっそりまったり更新中・・・。
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小話第15話 シャリム誘拐事件 15

かつてのわさわさ3兄弟

ペナンス「もう随分と昔のことになる。

かつて、私達3人はこの世界に来てからというもの、

至る場所で暴れていた。

・・・あの頃は若かったものだ。

後先何も考えず、ただ自分の好きなように行動していた」

フーア(若かったって・・・歳いくつなのかしら)

ペナンス「だが、私はその生活に次第に疑問を感じてきていた。

破壊の限りを尽くしたところで、心は満たされない。

得られる物は無い。

何をしてもただ、虚しいだけだった。

そんな時、あるドミニオンのドルイドが、光の塔にいた私の元を訪ねてきた。

それがルジェだ」

マリアナ「シャリムの先祖・・・か」

ペナンス「彼女と会って私は変わった。

破壊では得られぬもの、私に本当に必要なものは何かということを教えてくれた。

・・・同じドミニオンだというのに、闘争心や名誉欲といったものを一切持たない

変わった女だった」

シャリム「ご先祖様、そういう人だったんだ~」





ペナンス「アニムスとマリシャスが性質の悪い魔物と手を組み、

ファーイーストの王国を滅ぼし、城を乗っ取ったという話を聞いたのは

その後だった」

アニムス・マリシャス「「・・・・・・」」

聞いたことがある

マリアナ「王国・・・聞いたことがある。

昔、何かの儀式に失敗して滅んだという話だったが、

そういう経緯があったとは・・・」

アニムス「・・・城が欲しくないか?って、『あいつ』に誘われたんだ。

ちょうど退屈していたし、自分の城が手に入るというのも魅力的だった。

だからボクとマリシャス兄さんは、『あいつ』に協力した。

『あいつ』は封印されたし、封印した奴もそれと同時に死んだから、

本当にこの城はボク達だけの城になった。

だけど、それをルジェに邪魔された・・・。

あの女は、ボク達がようやく見つけた居場所を奪ったんだ!」

マリシャス「ルジェは我らが封印を解くとでも思ったのであろう。

それを阻止するために、我らをこの地に封印した。

そして、我らの血縁である兄者が我らの封印を解くかもしれない。

そう考え、兄者も光の塔に封印された。

違うか?兄者」

ペナンス「違う」

アニムス「違う?どう違うの?」

ペナンス「お前達二人を封印するようルジェに提案したのは、この私だ」

アニムス・マリシャス「「!?」」

どうしてそうしたの?

フーア「どうして、自分の弟を封印させようとしたの?」

ペナンス「・・・やりすぎだと思ったから、だ。

このままだと、取り返しのつかないことになる。

他の場所でも同じようなことを繰り返すかもしれない。

平和な地を惨禍に巻き込むような真似はもう止めるべきだ。

弟達にこれ以上、侵略や破壊といった行為をして欲しくはなかった。

このようなことなど言えた義理では無いが・・・長兄として私ができることをしたかった。

だから私は、弟達の暴走による被害をこれ以上出さないため、

しばらく反省させるため、ということで

二人を城に封印するようルジェに頼んだ」

マリアナ「憎まれ役を頼んだというわけか」

ペナンス「そうとも言えるな・・・。

だがそれを分かった上で、ルジェは引き受けてくれた。

そして、私も彼女によって封印されることを望んだ・・・」

フーア「あんたまで封印されることは無かったんじゃないの?」

ペナンス「アニムスとマリシャスと共にこの世界に降り立ち、

傍若無人な振る舞いを仕向けたのは、そもそも私だ。

私がやってきたことも、弟達と何一つ変わらない・・・同罪だ。

私には、これまでしてきたことに対する贖罪と、

弟達を真っ当な道へと戻すという責任がある。

二人をこの城に閉じ込めておきながら、私だけ自由に生きるなど許されない。

封印をいつか解くべき日が来るまで、私もこの地に留まろうと思った。


アニムス「兄さん・・・」

マリシャス「・・・・・・」

アニムス「・・・ごめんなさい!ペナンス兄さん!!

兄さんがそう考えてたなんて・・・。

ボク達のことを考えてのことだったなんて、知らなかった・・・」

マリシャス「我らはこの城に封印されてからというもの、ずっとルジェを恨んできた。

風の便りで兄者も塔に封印されたと聞いて、なお憎しみが強まった。

それは、間違いだったというのか・・・」

ペナンス「憎しみを抱くのは不自然なことではない。

恨むのならば兄を・・・私を恨めばいい。

思う存分憎めばいい。

ただ、ルジェに当たるのはやめてくれ。

感情の行き場が無いならば、私が受け止めよう。

憎悪の対象になるのは私だけでいい」

大切に

シャリム「ペナンスは、アニムスとマリシャスのことも、

ご先祖様のことも、大切に思ってたんだね。

いいお兄さんだね~」




ペナンス「フーア殿、マリアナ殿、そしてシャリム殿。

弟達のしでかしたことを含め、この一連の出来事に対しての原因は

すべて私にある。

・・・本当に、申し訳無い」

マリシャス「兄者の責任では無かろう。

我らの独断で我らは動いてきた。

それに、ルジェの末裔がこの世界にいると知って、

誘拐の計画を立てたのは我だ」

アニムス「昔から一番暴れていたのも、誘拐を実行したのも、このボクだよ!

だからボクが悪いんだ!!」

フーア「あー、はいはい。

3人とも、落ち着いてね」

マリアナ「・・・どうする?

これまでしてきたこと、決して許されることではない」

フーア「まあね。

でも結局のところ、シャリムは無事でいた。

私はそれだけで満足よ」

シャリム「アニムスとマリシャスって、そんなに悪い人でも無いと思うよ~」

マリアナ「・・・お前、誘拐されていてよくそういうことが言えるな」

シャリム「だって、あたしと真昼にご飯くれたもん。

思ったよりおいしかったよ~!」

マリアナ「食べ物をくれる相手なら、誰でも『いい人』、では・・・?」

フーア「ふふっ、シャリムらしいわー」

マリアナ「・・・本人がそういうなら、僕はこれ以上言わない。

シャリムが許すというならそれで構わない」

フーア「そうね。私も同じ意見よ。

いつまでも根に持つってのは好きじゃないし」

ペナンス「・・・感謝する」

フーア「たーだーし、これだけは忘れないで」

ペナンス「?」

フーア「誘拐に関しては許すけど、

昔の王国云々のことは関係無いし、私達に謝ることでもないわ。

当然、私達が許すということもできない。

その当事者に謝れればいいんだけど・・・もう謝る相手はいないわね。

それなら、自分がしたってことを忘れないこと。

後悔しろとか過去を引きずっていろとかって意味じゃないわよ?

『そういうことがあった』ってことを自分でしっかり覚えていること。

それが大事だと思う、私


マリシャス「・・・ああ」

アニムス「うん、忘れないよ。

ボク達がしてきたこと、すべて」










SSが少ないのは仕様ですorz
次回、ようやく誘拐事件編最終回!
16へと続きます。

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