小話第15話 シャリム誘拐事件 16

ペナンス「厚かましいかもしれないが、最後にシャリム殿に頼みがある」

シャリム「ん?何??」

ペナンス「アニムスとマリシャスの封印を解除してくれないか?

・・・二人を自由にしてやって欲しい」

でも、あたしだと・・・

シャリム「ええっ!?

封印を解くのはいいんだけど、

でも、あたし封印の解き方なんて全然分からないよ;」

ペナンス「方法なら、私が知っている。

これを使えばいい」

紫金の宝玉

シャリム「紫色の宝石・・・?」

ペナンス「紫金の宝玉だ。

元々、宝玉には魔を封じる力が備わっているらしい。

ルジェはこの宝玉を使って、アニムスとマリシャスを封印した。

だが、彼女は何らかの理由で、ドミニオン世界に帰らなければならないようだった。

そこで私に、この宝玉を預けた。

『もし、わたしがもうここに戻ってくることができなくても、

わたしの子孫がこの宝玉を使えば、封印を解くことができる』

彼女は確かにそう言った。

そして、彼女が再びこの地を訪れることは無かった・・・」

マリアナ「・・・・・・」

ペナンス「・・・今は、昔話はこのくらいにしておこう。

シャリム殿、これを・・・」

宝玉を受け取ったみた

シャリム「これを、どう使えばいいの?」

ペナンス「一瞬でもいい。

ルジェの末裔がその宝玉に、最大限の強い魔力を当てれば、封印が解除できる」

シャリム「強い魔力・・・。

そう言われても、いまいちよく分からないなあ・・・」

とりあえず

フーア「とりあえず、適当に魔法使ってみたら?」

シャリム「うん、そうしてみる~」





十数分後・・・





どうして;;

シャリム「うう・・・。

一通り覚えている魔法使ってみたのに

何にも起きないよ~;;」

フーア「うーん・・・。

何か足りないものでもあるのかしら」

ペナンス「シャリム殿は、まだ自分の中にある魔力を

自由に使いこなせないようだな。

魔力を上手く引き出すことができればいいのだが・・・」

一瞬でも、いいのですね

???「・・・一瞬でも、魔力を引き出せることができればいいんですね?」

ペナンス「そうだ」

???「それなら、わたしが手伝います」

マリアナ「ドルイドなら支援の術も豊富。

いいかもしれない」

これなら、だいじょうぶかも

???「ドルイドの魔法は人を癒すものが一般的ですが、

それはあくまで、元々人に備わる自己再生能力を加速させるものです。

支援魔法も同じです。

わたしの魔法ならば、シャリムの内にある力を引き出すことができるはず。

エレメンタラーなら・・・ラウズメンタルが一番ですね」

シャリム「ものはためし、だよね!」

???「あと、ゼンは覚えてますか?

少々体に負担はかかりますが、魔法の威力を上げるには最適のスキルです」

シャリム「うん、覚えてるよ~」

フーア「体に負担がくるって・・・大丈夫なの?」

???「それほど大きいものではありません。

歴代のエレメンタラーは皆、それを使いこなしてきました。

それが使えるかどうかによって、今後大きく変わってくると思います」

シャリム「封印を解くためだもん、やってみる!」

フーア「無茶はしないでね」

シャリム「分かってるよ~」





ご先祖様・・・

シャリム「ご先祖様・・・。

アニムスもマリシャスも、もう充分反省してるよ。

だからいいよね?

・・・辛かったんじゃないかなあ。

長い間、ずっと閉じ込められてたんだもん。

だから、あたしを連れてきて自由になりたいって考えたんだ」


アニムス・マリシャス「「・・・・・・」」

シャリム「封印、今から解くね。

今度こそ、できる気がする!」

行きます!

???「いきます!ラウズメンタル!!」

今のあたしにできること

シャリム「いっくよ~!!」










・・・・・・










封印が・・・

アニムス「封印が・・・無くなった・・・」

解けている・・・

マリシャス「うむ・・・」

ペナンス「成功したようだな・・・」

よかった~!!

シャリム「ホント!?

よかった~!!」

よかったです

???「成功して何よりです」

フーア「ふー・・・。

これで万事解決ね」

シャリム「あ、ペナンス。

ご先祖様のことなんだけどね~」

ペナンス「?」

シャリム「ご先祖様は、ペナンス達を見捨てたから

こっちの世界に戻らなかったってわけじゃないよ~。

いつかきっと、自分で封印を解きに来るつもりだったと思う。

どうしてかって言われると困るけど、

なんとなく、そんな気がする」


ペナンス「・・・・・・。

ルジェの末裔がそう言うのなら、そうなのだろう。

・・・ありがとう」

シャリム「えっ、お礼言われることなんてなんにも・・・」

フーア「ちょ、シャリム!?

突然何倒れこんでるの!?」

大丈夫

マリアナ「気絶している・・・というか、寝ている・・・。

おそらく、急激に魔力を消耗したのと、

今までの極度の緊張から開放されたことが重なって、

疲れがピークに達したのだろう」

フーア「今はそっとしておいたほうがよさそうね」

マリアナ「ああ」





さて、

フーア「さて、そろそろ我が家に帰りますか」

まだ分からないことが

マリアナ「・・・・・・」

フーア「マナ、どうしたの?」

マリアナ「・・・ずっと気になっていたが」

フーア「ん?」

マリアナ「そこのドルイド、誰だ?」

いまごろ・・・

???「・・・・・・」

フーア「え、マナの知り合いじゃなかったの?」

マリアナ「僕は知らない。

・・・その様子だと、フーアの知り合いでもなさそうだな」

え、えと・・・

???「えと、あの・・・」

フーア「とりあえず、名前教えて?」

???「ティルヴィア・・・です」

フーア「ティルヴィアね。

んー、会ったことないはずなんだけど、

その名前、聞き覚えがある・・・。

何だか、凄く懐かしいような・・・」

???「・・・・・・」

フーア「あ、もしかして、昔の友達とか?

小さい頃の記憶が曖昧だから、昔のこと、よく覚えてないのよねー。

ひょっとして、そうなの?」

???「ええ・・・。

わたしとフーアは、過去に会ったことがあります。

それからわたしたちはよく、一緒にいました。

もう、ずっと昔の話だけど・・・」

フーア「そうだったのね。

昔のこと、思い出せればいいんだけど、どうしても思い出せないの。

ごめんねー」

???「いえ、思い出せないのは仕方ないことです。

気にしないで下さい」

フーア「そっか、昔の友達かー。

そだそだ、助けてもらったお礼もしたいし、うちにおいでよ。

昔の私の話も聞きたいしさ」

???「え・・・いいのですか?」

フーア「いいのいいの。

よし、そうと決まれば帰るわよー!」

???「・・・はい!」

(あの時・・・

マリアナ(・・・あの時、突然どこからともなく、

フーアの前にあのドルイドが現れたように見えた。

あれは幻覚だったのだろうか・・・。

あの時の僕の意識は朦朧としていたし・・・)

フーア「マナー?行くわよー!!」

マリアナ「すぐ行く」










長かった誘拐事件編、今回で完結です。
うん、本当に長かった・・・。
でも書きたい話が書けて満足ですv

次回は後日談の予定。
どうしてペナンスだけ動けたのー?という疑問もあると思いますが、それは次回で。
伏線的な要素は、徐々に少しずつ、明らかにしていきます・・・w

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